誰が景気回復の主役か
平成21年6月30日

 景気を良くして欲しいというのは国民の共通の願いでしょう。そのためには景気回復の主役に頑張って貰う必要があります。その主役とは誰かというと国民一人ひとりなのです。統計上は家計最終消費支出が国民総生産の55%を占めているのですから個人の消費を伸ばせば、景気を相当に回復することになります。

 

失業者を出さないための予算が遅い

 個人の消費を伸ばすには所得を伸ばす必要があります。不況によって失業することになれば、個人所得が失われますから、そういう事態を避けるためには政府の景気対策の重点が失業者を出さないことにあるのは当然でしょう。

 そこで不況の兆しがみえれば、政府の仕事は、企業に対して人員整理を避けるように呼びかけることから始まるはずです。しかし、今回の不況に対応する政府の動きは遅すぎました。

 収入の減った企業が従業員を解雇せずに国の雇用調整助成金を受けながら雇用の維持を図る制度に国が本格的な予算措置をしたのは、2009年度に入ってからの補正予算においてです。大企業を中心に派遣労働者の整理が一巡したのは昨年秋ですから、大勢の派遣労働者が失業した後のことでした。

 この補正予算で措置した雇用調整助成金6000億円というのはこれまでにない金額の大きさではありますが、失業者の予備軍が2百万人ともいわれている現状では国の労働機関が積極的に企業に対してこの制度を活用するように呼びかけるのをためらうような規模にすぎません。

 

失業給付金の支給期限が迫っている

 そこで問題になってきたのが、失業した人たちが、雇用調整助成金ではなく雇用保険の失業給付金を受けていた場合に、半年過ぎると失業給付金が打ち切られることです。こうした事情をも反映しているのでしょうか、ハローワークでの求人倍率は下がってきているようです。

 マスコミは製造業における生産活動が上向いてきていることを取り上げるようになってきたというのに、仕事を求める人たちが就職先を見つけられない事態は改善されていません。

 

不況対策の遅れは景気回復の遅れに

 失業してから半年間は失業給付金で生活してきた人たちにとって仕事が見つからないことは深刻です。雇用調整助成金の予算額に余裕があれば、失業給付金が切れても次は職業訓練手当を受けながら仕事探しを継続できるはずです。しかし予算措置が不十分であれば、それだけ景気回復の遅れにつながっているのです。

 


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