失業者を出さないための予算が遅い
個人の消費を伸ばすには所得を伸ばす必要があります。不況によって失業することになれば、個人所得が失われますから、そういう事態を避けるためには政府の景気対策の重点が失業者を出さないことにあるのは当然でしょう。
そこで不況の兆しがみえれば、政府の仕事は、企業に対して人員整理を避けるように呼びかけることから始まるはずです。しかし、今回の不況に対応する政府の動きは遅すぎました。
収入の減った企業が従業員を解雇せずに国の雇用調整助成金を受けながら雇用の維持を図る制度に国が本格的な予算措置をしたのは、2009年度に入ってからの補正予算においてです。大企業を中心に派遣労働者の整理が一巡したのは昨年秋ですから、大勢の派遣労働者が失業した後のことでした。
この補正予算で措置した雇用調整助成金6000億円というのはこれまでにない金額の大きさではありますが、失業者の予備軍が2百万人ともいわれている現状では国の労働機関が積極的に企業に対してこの制度を活用するように呼びかけるのをためらうような規模にすぎません。 |