内閣府の調査によれば「子どもをもつうえでの不安」で断然多いのは、「経済的負担の増加」だそうです。ロスジェネレーション(学校卒業のときに経済不況で就職難であった世代)といわれる30歳代の75%の人が、そう答えています。
この情報を滝まこと事務所のスタッフの K君が最近の新聞から見つけてくれました。最近、しばしば報道される子どもへの虐待、それも親からの虐待は、経済的負担によるものがあるのかもしれません。
K君もロスジェネ。子ども手当は内閣府の調査どおりロスジェネの実情にピッタリの政策というのがK君の感想です。
子ども手当についてバラマキだとの批判が後を絶ちません。しかし、貧困をなくし経済成長を実現してきた北欧の政策を振り返れば、子ども手当の目的に納得がいくのではないでしょうか。
裕福で経済成長を持続している国であるスウェーデンも80年前までは飢餓と貧困の国。当時350万人あった人口のうち、延べ150万人がアメリカへ流出したといわれています。それが人口900万人の国になりました。人口が3倍になり裕福な国になったのは、貧困対策を徹底したからです。
スウェーデンでは、国民年金保険、労働災害補償保険、生活保護、失業保険が1900年代前半からありました。第2次世界大戦直後には児童手当が設けられ、次いで子どもを育てるのにふさわしい住宅を保障するために住宅手当がつくられました。
こうした手当による貧困対策と並行して職業能力を高めるための教育無償化を徹底しています。高校は職業能力を身につけることをねらいとし、多くの子どもは高校卒業と同時に職業につきます。このコースによれば、45年を超える職歴になりますので年金生活の不安はありません。
レベルの高い職業につくためには大学に進むことになりますが、いずれにしても教育は職業能力を高めるためのものであり、そのための無償という考えを社会全体で共有しています。
日本も子どもへの財政投入と経済成長とを同時に実現するスウェーデン方式に今年から踏み出しました。バラマキという批判をするのではなく、子どもをもつ不安を解消することが経済成長になるように政策を変えていく努力が必要でしょう。 |