シンポジウム「地域主権の国づくり」
VOL.57 (2010/8/15)

 8月6日、大阪シェラトン都ホテルで「地域主権の国づくり」をテーマとして、滝まことと片山善博氏とでシンポジュウムを開催しました。コーディネーターは元読売新聞論説委員の梶原誠一氏です。片山氏は鳥取県知事を2期務め、現在は慶応大学教授で政府の行革刷新会議の委員でもあります。

 

財政破たんの原因は税収の劣化

 まず、滝まことから、現在の財政破たんの原因と背景についてコメントしました。財政破たんの理由として税収が劣化していることを挙げました。

 そのなかで第1に、22年間で消費税の創設とその後の増税で10兆円を確保しているものの、所得税や法人税などで30兆円の減税を行ったため、差し引きして20兆円ほど税収入が減少していること、

 第2に、消費税は景気がよくなっても自然増が見込めないため、景気を良くするために借金をして財政出動しても後年度で借金を返せない財政構造になっていること、の2点を強調しました。

 

日本もギリシアになる危険性あり

 あわせて、「日本は第2のギリシアになるのか?」とのテーマでは、「危険性がある」と指摘しました。現在600兆円を超える国債の年間の元金支払に10兆円、利子の支払いに10兆円を支出。ただし、10兆円の利子は国債の利回りは約1.3%でおさまっているからで、 3%台になる危険がないとはいえません。そうなれば税収入の全てを国債の元利償還に充てざるを得ない事態になり、国債のほとんどは国内で保持されているから安心という考えは通用しないと指摘しました。

 

地方団体はスウェーデン方式の検討を

 「増える一方の福祉、医療分野の財源を何で確保するのか?」とのテーマについて、滝まことからは、例えば特別養護老人施設のありかたを見直す必要があるのではないかとの問題提起をしました。

 介護保険の導入にあたり、厚労省は特別養護老人施設の対象人員を10万人としたため批判を受けて17万人に修正しました。現実には40万人を超えるといわれており、スウェーデンにおける老人施設のありかたを検討すべきではないかと考えています。

 また、病院のありかたについてもスウェーデンでの改革を検討してみる価値があるかもしれません。こういうことを地方団体が取り組んでもらいたいと思います。


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