19年度予算要求・・教育と福祉
第65号 (H18/9/11)

どの子にも豊かな教育を

世界トップレベルの義務教育の質を保証するため19年度で3つに重点を置いている。

1 全国学力調査の実施と学力・学習改善プロジェクト  115(前年度29 ) 億円

2 国語力の育成・理数教育の充実               190(   89)

3 小学校の英語教育の充実                   37(    0)

 この予算要求を見ると「質の保証」に異論はないが、今までの文部科学省は何をしていたのか、学力向上に取り組むというが予算の無駄使いに終わるのではないか、ということが心配になる。学級崩壊だ、学力低下だと大騒ぎの結果、「ゆとり教育」に取り組んだのは数年前ことではないか。ようやく第一線の教師に方針が理解される頃になって方針転換をするようでは教師はついていけないであろう。教育方針が学校に徹底するのに10年ほどかかると見なければならないと言われているのを文部省は知っているのだろうか。

 文部省の予算要求で目につくのに放課後子ども教室事業がある。厚生労働省が児童保育を進めているのを来年度から厚生労働省と連携して総合的な放課後対策を実施しようとしているものだ。これも今まで親が遠慮しながら校庭の片隅や学校の隣接地で、しかも親が交替で子どもの世話をしているのを学校は他人ごとのように眺めていたのにおかしな話だ。団塊の世代の教員が大量に定年退職するための処遇措置に見えてくる。財政危機だといって地方財政を痛めつけながら、国は鷹揚な予算作りに励むのはチグハグな感じがする。

年金・医療等の経費の要求の不思議

 財務省が作成した来年度の予算要求資料によれば、年金・医療等の経費は18年度当初予算の19.8兆円が高齢化などにより7700億円増えるという。そこで予算の要求は制度改正により2200億円の削減を図り5500億円の増加に留めて要求するという。

 このような要求方式はこのところ毎年繰り返されているが、まことに不思議なことだ。厚生労働省の要求資料には今後予算編成過程において検討する旨の記載があるだけで、予算編成過程という密室で決められ、国民は決まった後で内容を知るに過ぎない。

 これらの予算は現役を退いた人たちに関係しているだけに事態は深刻だ。年金を減らされてもそれを補う手段が乏しいうえ個人の医療負担も所得税の負担も増えるのが毎年のようになっている。これでは法治国家とはいえない。法治国家とはあらかじめ設定されたルールにより将来を予測して行動できる国を指すはずで、刑事法の世界だけのものではない。

将来への安心を保証することは国の責任であるのに、これを忘れてはいけない。


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