今年の1月から総務大臣政務官を務めさせていただいてまいりましたが、内閣改造 により大臣政務官を退任いたしました。在任中は多くの方に大変お世話になりました。これからは自民党にもどって、総務部会地方行政専任部会長としてみなさまの声に答えるよ う努めてまいりたいとおもいます。
今回のテーマ − スウェーデンにみる生活に根づいた自然保護
さて在任中の9月8日から14日までスウェーデンに出かける機会があり、総務省 の仕事と深い関係がある危機管理対策やエネルギー対策について調査してまいりました。
その結果は近く出版物にまとめるつもりですが、とくにスウェーデンで強く感じましたのは、市町村に地域運営の責任者としての存在感があるということと、なによりも国民が自然を大切にし、自然はみんなの財産という意識が強いということでした実際きのこ狩 りやイチゴ狩りでは他人の森にも入れるということなどもあり、これらのことは我が国でも見習いたいものです。
ところで、こうした「自然はみんなの財産」という意識は教育によるところが大きいように思います。
たとえば、近年日本のテレビ番組にも登場した「ニルスのふしぎな旅」という童話があります。これは100年前に、スウェーデンの教育会がラーゲルレーブという女性の小説家に「子供のための地理と歴史の本を書いてほしい」と依頼して書かれたものです。
ニルスという腕白坊やが、トテムという妖精に悪さをしたため、親指ほどの背丈にされ、雁の背中に乗ってスウエーデンを一周する物語です。
この中には、北部にあるトーケン湖という湖を埋め立てることに熱中していた夫婦の子供が湖で行方不明になり、神様からの罰が下ったとして計画を断念する話や、「教会堂を建て、温泉場をひらき、別荘地ができても人の心が変わればさびれてしまう。土とともに働く者だけが、自分のふるさとにいつの世にも幸福をもたらすのだ」といって、自信のある強情な農民をはげます話など、現代も胸をうつ話に満ちています。
スウエーデン語になじみの薄い我が国では「ニルスのふしぎな旅」が読まれる機会がありませんでしたが、20年前に、香川鉄哉、香川節の父娘二代の手で完訳され偕成社文庫として出版され、テレビでもアニメ化され人気を博しました。
日本でも最近、人間が自然と調和して暮らしてきた「原風景」として、里山(さとやま)や棚田(たなだ)を国民の共有財産として保全する動きがでていますが、私もこうした動きを是非応援していきたいと考えています。
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