今回のテーマ ― 「市町村も街の治安に乗り出して」
8月27日の自民党内閣部会に警察庁は来年度で警察官4500人の増員を要求していることに加え、今後3年間で増員は1万人になる計画があることを明らかにしました。
この5年間で犯罪件数は2倍以上になっているのに対し、検挙件数は横ばいですから犯罪件数が増加した分は、警察の手が廻らないということ。そこで治安に責任を持つ警察庁が警察官の増員要求をするのは、しごく当然のことです。
問題は、警察官の費用を国が負担するのか地方が負担するのかということです。国民からみれば、どちらが負担しようと同じことかもしれませんが、地方からみればそうはいきません。
これまで、警察官の費用は地方交付税で賄ってきました。そこで今回の警察庁の要求も従来通りに地方交付税で賄えというものです。
そこで地方からみれば引っ掛かるものがあります。この5年間で犯罪件数は2倍以上も増加したのが発端で警察官を増員しなければならないといっています。その原因は、国の経済政策にあります。構造改革だ不良債権の整理だといってリストラを推し進めた結果、失業率が5.5%の水準になってしまい、この5年間に失業率が2倍以上になったのです。
失業者が犯罪人になるというものではありませんが、失業率が高くなる社会状況が犯罪件数を増加させているというのが刑事学の定説でありましょう。
だとすれば、今回の警察官の増員は国の負担で賄うのが道理というものです。そこで、8月27日の内閣部会で私は、警察官を増員要求するのは当然ではありますが、それは国の負担で賄うよう自民党として意見をまとめて貰いたいと発言し、内閣部会長は検討していきたいと述べられました。
なぜこういう発言をしたかといいますと、財政再建の一環として地方交付税を圧縮するべきだという方向で検討がされていて、そのうえに地方交付税で負担するものが増えることに地方は耐えられないからです。
構造改革の目的は「官から民へ」というように国や地方公共団体の財政負担を軽くしようというのに、構造改革をすすめたため警察官を増員しようとするのは矛盾していますし、それに犯罪件数が2倍以上になっているのに警察官を3年間で1万人増やしても、それで足りるものではありません。
それを見越して、住宅地でも犯罪予防のNPO法人を立ち上げ、要所要所に防犯カメラを取り付けたいという願いのあることを、この夏私の訪れた夏祭りで訴えられました。私はこのような活動を何とか支えていきたいと思いますし、地方交付税は、地域のこういう草の根の活動を支える費用を賄うために使うのが本筋だと思います。警察のことは都道府県の仕事だと決めつけず、市町村も街の治安を守る草の根運動を支えていけるようにしたいと思います。
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