戦時中に於て国家総動員法と言う実に奇怪千万な法律がありました、是は今も其の一部分は施行されて居りますが、この関係法規を集めて見ましただけでも、恐らくは
十万以上の箇条に達すると私は思って居ります、この数の多い法規に依りまして、盛んに戦時中国民を捕縛して監獄に抛り込んで、所謂陥穿を設けてそれにどしどし国民を陥れ、さうして軍閥官僚共は戦に勝つことを信じて居ったのであります …….
法律、規則を蜘蛛の巣の如くに張り巡らしておいて、国民に生活の糧を与へず、さうして歴代の司法大臣は声高く社会の害悪は厳重に処罰するぞと仰しゃる、是では新日本の再建も前途遠しと言わなければならぬ ………..
新憲法を実際に運用するのには可なりな困難が伴ひます、例へば内閣が議会に責任を帯びるのだと書いてございまするが、責任を帯びる其の内閣は其の時の議会の大多数であるに相違ありませぬ、色々な不都合が起るに相違ありませぬから、政府はこの際 …… 民より成る実地運用研究調査の為に若干の調査委員を英米に派遣するの意思はないか …….. 国家の将来の為に切望する次第でありまする …
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