政権を民主党に任せる時代に
VOL.35 (2009/7/15)

 奈良の市長・市議会議員のダブル選挙は、民主党中心の政治を実現する時代になったことを示してくれました。自民党を支持してきた人の間に民主党に政権を任せてみようとする判断が広がった結果です。政治を変えようという有権者の期待にどう応えるのでしょうか。

 

国民の利益を守る

 それには政治を変えたいという動きが、後期高齢者医療制度に対する強い反発などが背景になっていることを受け止める必要があります。

 現在の後期高齢者が働き盛りの時代に、国は老人医療費の無料化を行いました。1978年のことです。

 この無料化を支えたのは当時の現役世代であり、この世代が75歳になって、今度は自分たちの世代が医療費無料化の対象になると考えていたのに、医療機関での窓口負担だけでなく保険料も負担することになるのは国の裏切り行為として受け取られます。

 それでもこの制度を開始したのは、医療費の増大を抑えるためです。しかし、この考えは、医療費が経済成長を促進することを見逃しています。

 医療・介護、教育、子育てなどは、これからの日本を支える成長分野ですから、こうした分野を重視した経済政策に転換すれば、医療費の増大を眼の敵にする必要はなくなります。求められているのは、発想の転換です。

 

政治が責任をもつ

 次に、政治が責任をもつことです。消えた年金問題で本来の年金額が回復されたにもかかわらず、回復額が本人にいつ支払われるのかさえ通知がありません。政治はこうしたことにも責任をもつべきです。

 さらに問題なのは、「100年安心の年金」を約束して5年前にスタートした新しい年金制度が30年で支払い不能になる恐れがあることです。

 100年安心の年金を守るためには、財政計算の前提としている経済成長率の数値などについて政治が実現する責任があります。その責任が忘れられています。民主党は約束を実現するために政治が責任をもちます。ここに、自民党との違いがあります。

 

市町村中心の分権に行政体制に転換

 第3に、国内行政は市町村が中心で行う体制に転換して、行政のムダを排除する必要があります。これによって、責任も明確になるはずです。

 国の直轄事業に対する地方の分担金をめぐって大きな問題になりました。あいかわらず、国が公共事業を行うこと自体を見直さないかぎり、地方団体が地域に責任をもてません。

 情報通信が大きく変わったのですから、明治以来の国・県・市町村の3段階の行政体制を市町村中心に簡素化することは可能です。民主党の財政改革はココから始めなければなりません。


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